SILENT POETS 下田法晴 インタビュー


DJ/音楽プロデューサーでもあるSILENT POETSの下田法晴さんが先日、眠家に遊びに来てくださいました。

それは2019年4月、新潟でSILENT POETSのライブ映画<SAVE THE DAY>が一日だけ上映され、その後アフターパーティーまで行われた翌日のこと。

眠家の立ち上げ時に店名より先に決めていたのが、ロゴデザインを下田さんに依頼することでした。青春時代から音楽性、デザイン性といったことに共感し、眠家以前に関わっていたファッションブランドのロゴデザインを手がけるなど、その美意識に大きな影響を受けたからです。

今も眠家のアニバーサリーアイテムも定期的にお願いしているご縁や、<SAVE THE DAY>の新潟公演で久々にお会いした経緯から、改めて下田さんに今のSILENT POETSを、そして立ち上げたばかりのブランド<POET MEETS DUBWISE>のことなど、一問一答形式でインタビューさせていただきました。


ーー 昨晩、映画を拝見させていただきまして。ライブ映像なのにとても映画的だと感じました。それはテロップの入れ方のセンスだったりライブ映像前の導入部分の美しいランドスケープ映像だったり、ドラマチックに見える曲の構成だったり様々なんですけれど。普通の映像ソフトなら「ながら聴き」になりそうですが、映画館ならではの没入感があって、よりライブ会場の雰囲気に近いのがとても良かったです。映画館でも歓声や拍手が起こったりして、そういったファン同士の共有体験はソフトでは味わえないので、私は映画館で観てとても良かったと思いました。今回の映画化に際しては、映画館の鑑賞を意識するようなことはありましたか?

 

下田 おっしゃる通り、ただのライブ映像にならないようにライブと違い劇場で座ってじっくり観るという事も意識して、自分なりに過去に数えきれないほど観てきた映画の数々を意識しながら制作しました。オープニングにロンドンの自宅で撮影したドン・レッツ氏の映像を使用したり、実際にライブ会場でスクリーンに映していた映像をライブ同様のタイミングでリンクさせたり、音も何度もミックスやエディットを繰り返してクオリティと臨場感を上げることに時間を費やしましたね。

<POET MEETS DUBWISE>に眠家が別注したエナジカラープリントのTシャツ(5,200円+税)
<POET MEETS DUBWISE>に眠家が別注したエナジカラープリントのTシャツ(5,200円+税)

ーー 話は変わって<POETS MEETS DUBWISE>に関してお聞きしたいです。アルバムジャケットのアートワークが毎回素晴らしいと感じていましたので、Tシャツやスウェットといったプリントへの落とし込みは相性も良いように思います。音楽アーティストの「グッズ」ではなく「ブランド」という位置づけで立ち上げられたことも、今後のラインナップに期待をするところですが、どのように展開されたいと考えていらっしゃいますか?ジャーナルスタンダードさんビオトープさんベンダーさんといったファッションショップの展開が「ブランド」を意識してなのかなと思ったのですが。

 

下田 最初はTシャツ一枚の「グッズ」から始まったのですが、これまでの音楽やデザインの経験と感覚を活かして、アパレル経験者のパートナーと共にひとランク上げて「ブランド」的な展開に挑戦してみたいと思いました。とはいえ、ファッションを生み出す事に関しては素人同然なので、あくまでも自分が欲しいものを作るというスタンスとSILENT POETSの世界観に共感してもらえる方に愛されるブランドになればと思っています。

ーー ブランド名の<POET MEETS DUBWISE>に込めた意味とはどういったものなんですか?

 

下田 簡潔に言えば「詩人がDUBに出会った」という意味で、SILENT POETSが始まった経緯というか、コンセプト的なものを表すわかりやすい一文だと思って、Tシャツを作ったんですが、それが評判良くてピタリときてブランド名にしました。

ーー 映画を見て音楽に影響するとお聞きしましたが、<POET MEETS DUBWISE>のデザインも映画から影響を受けたりされていますか?また映画以外には、何から影響を受けたりされていますでしょうか?

 

下田 映画から受ける影響はとても大きくて、最近は音楽からより大きいのではないかと思ってます。映画には映像、音楽、音響、デザイン、ファッション、文学、その他、あらゆる表現がミックスされているので、良い作品に出会うと、とても刺激を受けます。デザインでいえば、もちろん優れたデザイン、アートなどに影響されますが、海外の工業製品やミリタリーものに何気なくプリントされた文字や、公共的なサイン、新聞などにも、ハッと目を奪われる事があります。

下田さんが手がけたロゴデザイン。眠家の象徴でもあるベッドと天然素材のエッセンスが組み込まれた。
下田さんが手がけたロゴデザイン。眠家の象徴でもあるベッドと天然素材のエッセンスが組み込まれた。

ーー 眠家はショップの立ち上げに合わせてのロゴ製作からお世話になっていますが、改めてこのロゴのデザインの特徴やこだわりなど教えていただきたいです。それから継続してアニバーサリーアイテムの製作にもデザインをご協力いただいていますが、その際にも何か意識されていることなどはありますか?

 

下田 お店のコンセプト、村山さんのキャラクターなど考えて作成しました。やはりロゴにしても、アニバーサリーにしても、シンプルでいて、「親しみやすさ」と「かっこよさ」を兼ね備えたものになったらいいなと。

 

ーー 音楽を聴きながら眠る方も多いかと思います。眠るときにオススメな曲があればお聞きしたいです。

 

下田 自分の作品なら"SUN"とか"Asylums for the feeling" ですかね...あまり眠る時に音楽は聴かないのでわからないですが。他のアーティストだと、個人的にはニック・ケイブの後期のゆったりとした感じが好みかもしれません。

ーー 最近好きなミュージシャンやデザイナーはいらっしゃいますか?あるいは共演してみたい人などいれば教えていただきたいです。

 

下田 ミュージシャンはたくさんいますね。ボーカリストならBeth GibbonsRhye、意外なところではH.E.R.とか。あげるときりがないですね。

ーー 上映の後には久々にDJプレイが見られて最高でした。最後の質問になりますが、2019年の活動や今後の活動に関してお聞きしたいです。

 

下田 今年は映画がひと段落したら、また新しいアルバムの制作をしたいと思ってます。というか、もう始めています。ライブもどこかのタイミングでやれたらと思います。

 

ーー ライブの際はまたぜひ新潟に遊びに来てください。本日はありがとうございました。


下田法晴

ミュージシャン、DJ、プロデューサー、グラフィックデザイナー。1992年にSILENT POETSとしてデビュー。

2016年にラッパーの5lackをフィーチャーしたNTTドコモStyle20’ CMソング「東京」が ACC TOKYO CREATIVE AWARDS クラフト賞サウンドデザインを受賞、2018年、12年ぶりのオリジナルアルバム”dawn”をリリース。収録曲の「asylums for the feeling」は小島秀夫監督が手がけるPlay Station 4用ゲーム「デス・ストランディング」のテーマソングに起用されました。一方で、「sfd-studio2」のグラフィックデザイナーとしても活躍しています。数多くのロゴや広告のデザインに携わり、インタビュー中にあったとおり、眠家のロゴデザインも下田さんによるものです。


SILENT POETSの下田法晴さんが手がける<POET MEETS DUBWISE>の商品は<眠家オンラインストア>で発売中です。既に一部完売商品もありますが、眠家別注もありますので、ぜひご覧ください。